鬼束ちひろのコンサート

コロナ禍

いつになったら普通の生活に戻れるのだろう。

生活様式が変わりつつある中、まだ先なんだろうなと思った出来事の１つをお話したいと思います。

コンサート

２０２０年秋。

コロナ禍における緊急事態宣言が解除され、ＧｏＴｏＥａｔやＧｏＴｏトラベルというキャンペーンが始まった。

それに伴い、アーティストのコンサートも開催されるようになった。

昨年は、鬼束ちひろさんがデビュー２０周年で、東京を皮切りにコンサートツアーが行われた。

私は東京公演ライブに参加した。

２０２０年１１月１７日、東京・Bunkamuraオーチャードホール

この会場は、オペラやクラシックのコンサートに適した天井の高いホール。

ゴージャスな雰囲気だった。

ホールは収容人数を半分に抑えるため、観客を少なくし完全にディスタンスをとっていた。

席は１つ空き、かつ前後の席も人が重ならないよう間隔をあけて座る配置。

鬼束ちひろさんのデビュー時から彼女に憧れ、曲を聴いていたファンの１人だった私。

彼女のようなアーティストに自分もなりたいと目指していた時期もあった。

ライブでは、デビュー曲「月光」、ＴＶドラマ：トリックの主題歌「流星群」など、その当時のヒット曲が披露された。

特にデビュー曲の「月光」は、２０年経った今でも大切に歌っているさまを肌で感じた。

「月光」の歌詞が、今のコロナ禍の世相を反映しているように思える･･･

言葉が胸に刺さり、感極まってしまった私は涙が止まらない。

マスク警察

会場ではマスクを着用しライブ鑑賞するのがホールのルールだった。

涙と鼻水が止まらなくなっていた私。

マスクがドボドボになってしまったので、ティッシュで鼻をかむ。

それでもまだ涙が止まらず、マスクをずらし顎に引っ掛け鑑賞していた。

ホールの各ブロックには、係員が１人配置されている。

係員はマスクを一瞬でも外す観客に駆け寄り、小声で「マスクしてください！マスク！」と逐一注意していた。

私は鼻をかむ度、この注意を何度もされ･･･

感動して聴いていたはずなのに、注意されることがわかって以来、気が気でなくなってきた。

私同様、感動して泣いている人もたくさんいた。

泣いてマスクをずらす行為をする観客を見つける度、係員はすかさず近づき「マスク！マスクしてください！」と注意していた。

私はライブよりも係員の注意喚起が気になり始めてきた。

すごく良いコンサートだったのに、係員のマスク警察ぶり！

むしろ係員が雰囲気を台無しにしているのでは？と滑稽にすら思えてくるｗｗ

主催側もマスク警察をさせるために、監視要員として係員を増員していたのか？

やたら係員の人数が目に付いた。

マスク警察もあってか、ライブは途中から集中して鑑賞できなくなった。

それがとても残念！

ライブ･･･

今まで通り、マスクに遮られず鑑賞できるようになるのは、まだまだ先なんだろうな。