文学作品「電信柱と黒雲」を朗読

電信柱の気持ち

先週はYouTubeにちょっぴり怖い文学作品の朗読をアップしました。

作:夢野久作「電信柱と黒雲」です。

朗読時間は1分強。

話の内容は電信柱が黒雲に「お前なんか嫌いだ、そもそも黒い色が嫌いだ!」と理由を付け、言い放つ。

なので黒雲は白い雪を降らせた。

すると電信柱は黙ってしまった。

要約するとこんな感じの物語。

読み終えると「え?オチは?」と思っちゃう・・・

でもこの物語って考えると結構奥が深い内容な気がして、私は好きな作品です。

 

電信柱と黒雲を人間関係に置き換えてみると、誰にでも生理的に無理な人っていますよね。

どんな人にもなぜか分からないけど、馬が合わない人っていると思います。

電信柱は黒雲が生理的に無理だったんじゃないかな・・・なんて思いました。

電信柱が黒雲を嫌いな理由は「黒雲が来ると寒いから」とかいろんな理由を付けていたけれど、でも本当は簡単に言っちゃうと理由なんかどうだって良くて、嫌いなものは嫌いって事なのかなと思っちゃいました。

だから黒雲は良かれと思って、白い雪を降らせる事で電信柱を喜ばせたかったのに、電信柱は黙ってしまった。

そんな風に感じちゃいました。

 

それから電信柱が黙った理由も私は2通りある気がして・・・

“えー!嫌いな黒雲が白い雪を降らせちゃったよ。しかも風より冷たい”と思ってショックで黙り込んでしまった。

これが一般的な考え方かなぁ。

でもハッピーな考え方なら“黒い色は嫌いだったけれど美しい白い雪が降ってきた。それを見て感動し、ハッと息を呑んだ”という風にも考えられるのかなと思いました。

電信柱が黙ってしまった理由は如何様にも取れますね。

この作品にはいくつかの教訓がある気がします。

いずれにせよ自分の事を嫌ってくる人に何をしてあげたって喜ばれないわけで、だから無意味って事にも感じられます。

 

実際のところ夢野久作は電信柱がどんな心理で黙ってしまったのか、書いていないところが憎いです。

余韻を残す物語の終わらせ方・・・

“電信柱が黙ってしまった心理は読者のご想像にお任せします”と作者は言っているのでしょうか。

皆さんはなぜ電信柱は黙ってしまったのだと思いますか?

 

是非YouTubeのご視聴もよろしくお願いいたします。

 

▼【朗読】「電信柱と黒雲」夢野久作はこちら

 

 

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4件のコメント

私も、一般的な考え方のほうが頭に浮かびました。
こちらが善意でしたことでも、相手にうまく伝わらないこと、結構ありますよね・・・・

女性同士ならある程度想像はつくのですが、男性の方は、つかみどころがない場合も多くて・・・・
生理的に嫌いというのはあると思いますが、こればかりはどうしようもないですね(^_^;)

utokyo318様✨
こちらの作品を小さい子どもに読んで聞かせたら、電信柱や黒雲の気持ちをどんな風に想像するのだろう♪なんて思いながら、電信柱の気持ちを私なりに考察しちゃいました♡
「生理的に無理」という発想はutokyo318様のブログ記事”人間関係2:6:2の法則”からひらめきました(^人^)

こんにちは

記事も拝見しました!
え!?オチは!??ってなりましたよ(笑)

でも、それが実は、オチでもありましたねww

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