ろうそくの火
私の父は昔から信心深いところがあった。
私たち家族は父の趣味でよく神社仏閣に連れていかれる事が多かったように思う。
私が小学校低学年の時の話である。
当時私は岩手県の陸前高田市というところに住んでいた。
近所には白砂青松の名勝があり、海に面して広がる美しい松林が高田松原と呼ばれ観光地となっていた。
ある日の休日。
高田松原の遊歩道を私たち家族が散歩しているとそこに初めて見るお寺があった。
母が「以前はこんなお寺なかったわよね」と呟く。
父は「見た事ない寺だから、中さ入ってみるべ」と言い、お寺の門をくぐり中に入っていった。
私たち家族も父の後をついていき一緒にお寺の境内を散策。
するとお寺から住職が出てきて「本堂も見ていきなさい」と声を掛けてきた。
私たち家族は本堂へ通される。
広い本堂の正面には大きな金色の本尊が神々しく鎮座しており、両脇にある長いろうそくには煌々と火が灯っていた。
私たち家族は本堂の床に横一列に正座させられ、その流れで御祈祷をしてもらう事に・・・
本堂は室内であるため風もない。
それなのに本尊の両脇にある2本のろうそくの内、私から見て右手にある1本のろうそくの火が激しくパチパチと音を立てながら揺れ始めた。
ろうそくの異変に気付いた私たち家族は、一斉に揺れ出したろうそくの火を見る。
と、住職が「誰かこの中に御守りを持っている人がいる。神様同士が喧嘩している。御守りがあるなら出してください」と言った。
私たち家族は顔を見合わせる。
誰も御守りなど持っていないはずだった。
数秒後。
母はハッとした顔をする。
「もしかしてこれの事かしら?」
母は独身時代に自分の勤めていた会社のお世話になった社長から、高野山に旅行した時のお土産として特定の社員にだけ手渡された指輪のような形の御守りが大変珍しく印象的だったので、大切に何年もお財布の中に入れたままにしていたようだった。
御守りを思い出した母は、それをお財布から取り出し住職に見せる。
住職は「きっとそちらの御守りです」と言い、母に御守りを本堂の外に出すよう促した。
母が言うにはお土産でもらった御守りのため、何の御守りで何のご利益があるものなのか記憶にないらしい。
母の御守りを本堂から遠ざける。
と同時に、それまで激しく音を立て揺れていた1本のろうそくの火は何事もなかったようにピタリと止まり、もう1本のろうそくと同じように静かに灯火し始めた。
その光景を一部始終見ていた私。
神様って怒りん坊なの???
娘の大学受験の際に、いくつもの天満宮でお守りやお札をいただきましたが、大阪天満宮の方に聞いてみると「神様はけんかしないので、複数の神社で祈願しても大丈夫」とのことでした(^ ^)
でも、中には、やきもち焼きの神様仏様もいらっしゃるのかもしれませんね。
ろうそくが倒れなくて、良かったですね(^^;;
utokyo318様✨
母も「神様同士が喧嘩している」のフレーズがどうしても気になり、後日別のお寺にも聞きに行ったそうです。
そちらの住職には「神様同士は喧嘩しないと思うよ」と言われ安心したと言ってました(*´꒳`*)
でもろうそくの火が母の御守りを遠ざけたら揺れが収まったのは事実…不思議な体験でした。
おはようございます
こちこさまは奇妙な体験をされましたね
私は神社、仏閣ではそのようなことはないので、興味深く記事を拝見してましたよ。
うちの父は昔、墓場で「ひとだま」は見たことあると言ってましたね。
がちょー様✨
お寺での奇妙な体験でした〜。
神様同士がもし本当に喧嘩してるなら、結構人間臭く感じますよね♪
がちょー様のお父様は墓場で人魂を目撃!!!
怖ーい:(;゙゚’ω゚’):
神様はケンカはしないし、高野山は仏教だし~(;^_^A
お守りも、ものによっては変なものがついてることもあるんで、もしかしたらそのお守りに何かついていたのかも??
ミコリー様✨
神様同士の喧嘩!
信じたくないです〜(/ _ ; )
神様であるからには、絶対にウチらを守り切って欲しいです。
だからこそ信頼される!!!って思っちゃいました☆